環境雑学♪No.4「地球温暖化に農林業は影響しているの?」

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Q:地球温暖化に農林業は影響しているの?

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 A 

この夏は台風や大雨で各地で災害が起きました。気象庁によれば、大雨の日数は増加傾向にあり、地球温暖化が影響している可能性があるそうです。温室効果ガスの排出は、まず化石燃料の燃焼が思い浮かびますが、森林伐採や農地土壌・肥料・牧畜等からの排出も無視できません。例えば、森林を伐採(土地利用の変化)すると光合成によるCO2の吸収が減ります。一方、農業そのものからも温室効果ガスが排出されます。

 さて、問題です。 

農林業および土地利用の変化による温室効果ガスの排出量は、人の営みから発生する温室効果ガス排出量全体の約何パーセントでしょう?

 ①15% ②20% ③25%

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答え ③25%

森林伐採で光合成によるCO2の吸収が減ることはよく言われていますが、伐採したあとを農地にしたらどうでしょうか?農作物によるCO2の吸収は期待できますが、実は農地からの温室効果ガスの排出もあるのです。例えば、過剰に窒素肥料を農地に与えると、土壌微生物により分解されて一酸二窒素(N2O)が排出します。このN2Oは温室効果ガスの一種で、CO2の約300倍の温暖化効果があるのです。家畜の糞尿を堆肥に使うことは、資源循環の面から好ましいことではありますが、この堆肥化の過程でもN2Oが発生するほかメタン(CH4)も発生します。CH4CO220倍以上の温暖化効果を持つ温室効果ガスです。CH4は家畜の消化管内からも発生し、動物のゲップとして排出するので、牧畜業も温暖化に影響します。地球全体で発生するCH4の約4分の1は、家畜や野牛によるものなのだそうです。また、農林業で使用する機械や車両は化石燃料を消費してCO2を発生します。

森林をこれ以上減らさない、むしろ森林を今より増やしていくことや、農林業から排出される温室効果ガスを減らしていくことが、地球温暖化にストップをかけることにとても重要です。例えば、農林業で使用する車両や機械を省エネタイプのものに変えていく、農地からのN2Oの排出を抑えるために窒素肥料を多く与えすぎない、CO2を光合成により吸収して育った稲わら等を土壌にすき込み、土壌中に有機物の形で貯留する、などの営農活動が、地球温暖化防止につながるのです。牧畜業からのCH4排出の削減には、牛の消化管内の微生物環境を変える素材の研究や、メタンのゲップが少ない種類の家畜の飼育など、いろいろな研究がされているそうですよ。

 

<参考資料>

気候変動に関する政府間パネル第5次評価報告書第3作業部会報告書

地球温暖化に関する知識、気象庁

メタンのゲップが少ない羊で温暖化防止、NTT DATA, Think Daily,

   

 

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